君と描く未来は

”あなたにお手紙書きましょう”

あなたに贈るエールの花束~フィギュア歌詞考察と和訳~


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5thシングル発売おめでとうございます!

今回も例に漏れず、歌詞考察という名の楽曲へのどデカ感情をひたすらぶつけるだけのブログに仕上がる予感がしております。お暇な方だけどうかお付き合いください。

和訳に飛びたい方はこちら↓

 

まず、5枚目のシングルを手に取って改めて感じたのは、SixTONESを好きにならなかったらこんなに幅広いジャンルの音楽に出会えなかっただろうな、ということ。そして特にそれを強く感じたのが「フィギュア」。

落ち込んでいる時やしんどくなった時は、「頑張れ!」みたいな明るく背中を押す系の曲は聞きたくない!!ってタイプの人なので、今までエールソングってあんまり聞いてこなかったんですよ。ただ、このフィギュア。恐るべし。もうそれはそれは心にぶち刺さった。鬼刺さりまくって涙がぼろっぼろ出てきた。

形だけの無責任な「頑張れ」ではなく、優しく寄り添って微笑みかけてくれるような温かい”エール”。エールソングであり、どこかSixTONESと重なる部分もあり…そんなフィギュアへのどデカい感情を抱えきれなくなったので、このブログを書くに至りました。まあここまでが前置きです。長い。

社会と自己の狭間で生きる葛藤から一歩踏み出す主人公。危うくて脆い10代や大人になってしまった人…現代に生きる私たちとどこかリンクしていて背中を押される一曲。もう好き。

 裏切らないものを僕らずっと探して生きている

 印象的な一節で始まるフィギュア。期待を裏切られ続ける現実の中で、それでも信じられるも何かを探し続けてしまう人生。

人生とは残酷なもので信じたいと思いを持つ故に、裏切りに心を傷める日もあります。夢見たいと願う程に、絶望が顔を出して微笑み掛けて来る日もあります。

2019年5月11日に更新された大我さんのブログを思い出さずにはいられませんでした。

花占いみたいに一枚一枚散る夢の色
無理にでも塗って息を切らしている

「すき、きらい、すき…」一枚一枚花びらを取っていく花占い。その花びらのように簡単に一つ一つ散っていく夢たち。

幼い頃は夢を見るのも簡単で、大きくなるにつれて諦めなければならないものとか、捨てなきゃいけない夢や希望みたいなものが増えて。自分の意志とは反対に、選択肢を切り捨てていくことがいつの間にか当たり前になって。

理不尽な世の中をそんなうまくいくもんじゃないと半ば諦めのような形で受け入れつつ、無理にでも希望を見出そうとしてしまう人生の苦しさ。大人になるってこういうことなのかな…(非常にセンチメンタルな気分…)とも思うけどここで出てくる我らがヒーロー。そう彼の名は、ジェシー

あなたまだ十分こどもでいいんだよ

 死ぬ。

 無理に大人になろうとしなくていいんだよ、あなたのままでいることに意味があるんだよって、温かく包み込んでくれるジェシーの優しさ。我、号泣。

It’s stranger than fiction
目立てばdifferent
でもstay the same
And you’re wrong?

”事実は小説よりも奇なり”
目立てば違ってるって
でもずっと同じでいたら
”本当にそれでいいの?”って?

葛藤の中にいた主人公の突破口となる樹ラップ。人間、納得がいかないことがあった時、諺とかそういった類の言葉で片付けてしまいたくなるものじゃないですか(多分)。自分が納得するとか以前に、「でも、そういうものだよね」って片付けてしまった方が自分が傷つかなくて済むような。これもそんな感じなのかな、と。

 何をしても、どうやっても後ろ指をさされる、そんな世の中。「じゃあどうすればいいんだよ?」って悩みもがくようなニュアンスで訳しました。

ジャニーズの「王道」じゃない道を歩んできたSixTONES、きっと彼らも世間の色々な言葉を耳にしてきたんだろうなと思うとどこか重なる部分があります。

Replaceable figures
空っぽinteriors
Caught up in the system
You’re gone

代替可能の”フィギュア”
空っぽの中身
世の中の正解に囚われてさ
中身はどっかに消えたみたいだ

”正しい生き方”に囚われて自分らしささえ見失ってしまった。中身(=意思)を失くした人間なんていくらでも替えのきく存在、所詮大量生産の”フィギュア”と同じじゃないか。という解釈。

探してるanother way
Barcodes gotta be erased

まだ別の道を探してる
バーコードはもう、消されなきゃいけないんだ

 バーコードは”モノ”を管理するためのものであるから、消費される存在を象徴しているのかな~という解釈。空っぽのいくらでも替えがいるような存在なんかじゃないんだよ、社会にとって都合のいい存在である必要もない、あなたはあなたらしく生きるべきだよっていうメッセージに感じて涙。深夜の執筆なので涙腺ガバガバ。

正しくあればいい、後悔のない生き方で進もう

 ここでいう”正しさ”は自分の心に正直に、真っ直ぐに生きるという意味の方が近い。”こうあるべき”という概念に囚われず、一つ一つに全力を尽くし進んできたSixTONES。「正しくあればいい、後悔のない生き方で進もう」これが悩んでいた時期に出した彼らの答えなのかなと思いました。

どこかへ行こう、そのための花束を

 花束って何かの終わりや始まりに贈られることが多いので、この花束は葛藤から一歩踏み出すためのきっかけを象徴したものなのかな、と。人によってその”花束”が何なのかは違うけど、6人にとっての花束が”SixTONES”というグループであればいいなと思います。

代替不可であれよフィギュア

 Replaceable figures(代替可能のフィギュア)ではなく、唯一無二の存在であれよ、あるがままで進んでいけという強いメッセージ。

個性を大切にしてきたSixTONES。アイドルグループは数多く存在する。かっこいい人だって歌が上手い人だって沢山いる。その中で”SixTONES”でなければならない理由がここにあるのだと改めて感じました。

 

残酷な歌詞ですが、そんな世の中の残酷さも弱さも知りながら、その上で尚も前を向いて進み続けるSixTONESがこれを歌うことに大きな意味があるのではないかなと感じます。

5thシングル発売、本当におめでとう。そしてありがとう!

 

樹ラップ和訳全文

It’s stranger than fiction
目立てばdifferent
でもstay the same
And you’re wrong?

”事実は小説よりも奇なり”
目立てば違ってるって
でもずっと同じでいたら
”本当にそれでいいの?”って?

Replaceable figures
空っぽinteriors
Caught up in the system
You’re gone

代替可能の”フィギュア”
空っぽの中身
世の中の正解に囚われてさ
中身はどっかに消えたみたいだ

Yeah
You’re Long gone
売るsoul
Can’t turn it off

もう長いこといなくなったままだ
魂は売った
けど完全に消せはしない

探してるanother way
Barcodes gotta be erased

まだ別の道を探してる
バーコードはもう、消されなきゃいけないんだ

 

 歌詞全文

 

裏切らないものを僕らずっと探して生きている
だらしない自分に終点を見ている

そんなうまくいくもんじゃない
でも人生ゲームやめれない
手のひら返し なんていらないし
今更どの面下げて歩いてんの
呑気にお気楽 お気の毒様
まだまだ世の中 こんな薄情?
ラジオノイズ 降りるチョイス
途切れ途切れタクシー

シーサイド だらだら走ってる
生まれ変わりを未だ信じてる
催眠術
花占いみたいに一枚一枚散る夢の色
無理にでも塗って息を切らしている

裏切らないものを僕らずっと探して生きている
だらしない自分に終点を見ている

1人、無音の部屋でゆらぐ夜
エンドロールが流れる
あなたまだ十分こどもでいいんだよ
簡単だったはずのドラマ
毎回ハズレ、ガラス越しに取り替えられる

It’s stranger than fiction
目立てばdifferent
でもstay the same
And you’re wrong?

Replaceable figures
空っぽinteriors
Caught up in the system
You’re gone

Yeah
You’re Long gone
売るsoul
Can’t turn it off


探してるanother way
Barcodes gotta be erased

いつまでも後ろ向きのまま
ライトが影を作ってる
未だその3歩前で待ってる
溶けてゆく夜に落ちたままで

汚れていくだけの街でずっと僕ら暮らしている
正しさの周りで頭を抱えている

たおやかに番を待つ僕らずっとこらえて生きている
隠してた心はもう見つからないな

裏切らないものを僕らずっと探して生きている
正しくあればいい、後悔のない生き方で進もう

いつも振り返る度うなだれる
その足跡を消す度
どこかへ行こう、そのための花束を
ショーウィンドウに並ぶ僕ら
代替不可であれよフィギュア
あるがままで

 

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